野菜だけのドッグフード

「犬には野菜を与えてはいけない」と思われている飼い主の方も少なくありません。
その理由は、元来肉食の犬は食物繊維を吸収できないからです。
確かに犬の腸は草食動物より短く時間をかけて食物繊維を吸収するように設定されていません。
食物繊維はウンチとして排出されるだけです。
ですから、野菜は犬の栄養にはならないので、野菜だけのドッグフードは意味がないのです。
と、結論づけるの早計です。
犬にとって食物繊維を摂取するメリットは、いくつかあります。

一つ目は、「便秘の予防」です。
食物繊維は腸内に残こり便の量を増やし、腸の壁を刺激して便通を良くします。
二つ目は、「腹持ちが良い」ことです。
食物繊維は消化されにくいので腸の中に残り、空腹感を減少させます。
三つ目は、「腸内細菌のバランスを整える」ことです。
適量の食物線維は小腸内の腸内細菌のバランスを整えて、腸を快適な環境にします。
最近の研究では、食物繊維は犬の腸管の健康維持に役立つと報告されています。
犬に野菜を与えることは、愛犬の健康づくりに必要なことです。

但し、野菜ならなんでも良いわけではありません。
犬には毒性のある野菜には注意が必要です。
特に避けたいのが、ユリ科の野菜(タマネギ・ネギ・ニラ・ニンニク)です。
場合によっては死にいたることもあります。
また、ナス科やマメ科の野菜もなるべくなら与えない方が良いでしょう。
ワンちゃんにオススメの野菜は、「キャベツ」「ニンジン」「ダイコン」「ブロッコリー」「カボチャ」「キュウリ」「サツマイモ」などです。
愛犬の好みに合わせて与えて下さい。

しかし、野菜だけのドッグフードは、肉食メインの犬には栄養不足になるので、肉中心の食事とバランスを考えて与えることが大切です。
最近は緑黄色野菜を豊富に含んだものや普段のドッグフードにトッピングできるものなど販売されています。
また肉類のドッグフードでも野菜を多く配合されたものもあります。
愛犬の健康を考えながら愛犬に合ったドッグフードを選んで下さい。