穀物不使用のドッグフードとは

愛犬家の人は、どうしても犬を人間と同じように扱いがちです。
愛情を注ぐことは大切ですが、動物としての特徴をきちんと理解してあげないと、時にはワンちゃんにとって辛い結果を引き起こしてしまうこともあります。

私たち人間は、特に日本人はお米を主食としています。
つまり、穀物をメインに摂取して生きています。
しかし、犬は本来肉食です。
ペットとして長い間人と暮らしている中で雑食になっていますが、消化器官は肉食に対応するようにできているのです。
穀物を消化するのは得意ではありません。

最近、「グレインフリー」という言葉をよく耳にするようになりました。
グレインフリーとは穀物を一切使用しないという意味です。
グレインフリーのドッグフードと言えば、穀物不使用のドッグフードになります。
トウモロコシや小麦、お米などに含まれる炭水化物は、人にはタンパク質と同様に大切なエネルギー源になりますが、犬にとってはそれほど重要な栄養素ではありません。
2006年にアメリカ動物学栄養学国立研究会議(NRC)は、「十分なたんぱく質を与えられていれば犬・猫は炭水化物を全く必要としないようである」と発表しています。

では、なぜドッグフードに穀物が含まれているのでしょうか?
それは単純に、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質の方が原価が安くなるからです。
市販されている穀物不使用(グレインフリー)のドッグフードは、一般的なものと比較して高価なものになっているはずです。
消化されない炭水化物は糖質となって体内に蓄積されます。
その結果、血糖値が上がり、さらには肥満につながります。
また、穀類はアレルギーの原因にもなります。
特に、フレンチブルドッグやチワワ、ダックスフンドなどは小麦アレルギーに罹りやすいので要注意です。

穀物を含まない肉中心の食生活が、犬本来のあり方です。
この特徴を理解して、愛犬の健康づくりのために、穀物不使用で高質な動物性タンパク質を原料としたドッグフードを選んであげて下さい。